知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

ユダヤ教の怖さの話

 古代のエジプトやローマ帝国との関係で言えば、地中海東の沿岸でエルサレム周辺の地域「パレスチナ」は、日本で言うところの戦国時代のような状態が繰り返されて沢山の民族や政権や覇者が入り乱れた土地だという事は誰もが知っていることです。そして、その中にあってユダヤ教と言う宗教は、本家本元というように頑なに守り続けかられ現代まで続く宗教という事も出来ます。エジプトの宗教もギリシャの宗教も、ゾロアスター教も幾多の宗教の攻防もまたある中で生き残った宗教としてすごいものがあるとも言えます。キリストもその弟子たちもユダヤ人であり、ユダヤ教の改革者がキリストであり、ムハンマドイスラムであるという事も大きなことです。基本は、エジプトもギリシャ多神教です。ゾロアスター教の改革でもある、絶対神ユダヤ教は異質です。ただ多神教は強大な国家統制には向きません。統一や王の権威などは絶対神からの委任者としての地位が必要です。祭礼一致では、大きな国の支配には向いていません。つまり、一神教の方が統一に利用しやすいという事でもあります。その面でのキリスト教への影響が大きかったとも言えます。しかし、ユダヤ人は大きな国家を形成することはできませんでした。ユダヤ人は政党でもバラバラになる傾向があるのです。ユダヤ人はユダヤ教徒であることで区別されるだけで長い年月で相当の交雑があります。ローマ帝国との関係で、奴隷としての扱いを受けたりしてもユダヤ教徒として宗教を守り抜くのですから相当の信念というよりも宗教の恐ろしさだとも思うのです。キリスト教に改宗すれば可能性があったにも関わらず改宗しないユダヤ教徒には、職業として当時基本である農地の耕作が認められなかったという事が今日のユダヤ人に大きく影響したことも見逃せません。日本の間違った歴史として身分制度で「士農工商」などというものがありましたがまさにその通りで、ユダヤ教徒は、身分として低いとされる商人や金融に追いやられたことで、経済を握る結果にもなったという事です。近代だけで見てしまうと、ユダヤ教徒は商人や金融に強い民族みたいな紹介を受けますが歴史的にはそれしか選択肢がなかったという事でもあるという事です。その結果が、欧州において経済的に大きく貢献することになったという事でもあります。宗教としては、キリスト教徒からすると、「イエスの死はユダヤ人に責任がある」という言い方も出来て、いつでも迫害できる根拠がありましたから、日本人が、何かにつけて部落民朝鮮人を差別し迫害した時と同様に、政治や経済や社会の不満があると迫害の対象となっていました。その典型的なのが、ナチス政権によるユダヤ人600万人以上の殺害の被害者として大々的に広報されて、現イスラエル国承認のおおきな根拠にもなり多くの賛同を得るものともなっています。でも、広報によりますが、ナチスは、約500万人の旧ソ連捕虜軍や、スラブ系民族、遊牧民族のロマ(ジプシー)、宗教・エホバの証人の信者なども差別として虐殺しています。そのような虐殺の前に、ナチスユダヤ教徒に対して、国内でのあらゆる公共サービスから切り離し、ユダヤ人以外との結婚の禁止や、ドイツの市民権はく奪といった、普段の暮らしを害するような生活を不便にさせることを行った挙句に、ホロコーストに至るのです。ですから、パレスチナの事をよくわからないままに情報を整理してもイスラエル国家が行っている「ガザ地区」に対しての「天井のない監獄」だったり「西岸地区」での国際法違反の「入植」による侵略だったりを重ね合わせると、ユダヤ教徒がやっていることは、自分たちがやられたことをパレスチナでやっているとしか思えないのです。残虐な戦争を経験しても平和主義者にはならないという事を証明しているとしか思えない状況なのです。「同害報復」のような事をドイツではなくパレスチナで行う根拠は、国を守るという事ですが、国として独立したなら原住民を迫害してもいいという事にはならないと思うのです。国がなくて迫害されているのは、クルドチベットウイグルアメリカインディアン、カタルーニャ等々たくさんあります。そして、同化政策がなされていますが、日本のアイヌのように根絶させることは困難です。国家が出来てしまえば、少数民族に対して、生活様式から文化まで奪おうとすることは世界では常識で、ユダヤ教徒が改宗しなかったように世界には同化せずに独自の生き方を貫こうとする人々が多数います。ユダヤ教徒は長い歴史の中で学んだことを生かすより「国」となった途端に国が行う少数民族迫害を平然と行っています。だから、国を維持したい国から支援と共感を得て迫害が出来るのです。だから、民族を独立させると国の中の少数民族を迫害したり、同化させてもいいとはならないと思うのです。迫害さえできるユダヤ教は恐ろしいと思うのです。