知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

中国とインドはどこへ行くの話

    一応民主主義の国に入っているインド、専制主義の国と言われる中国、この二国は領土問題を抱えるアジアの大国同士です。人口でも双璧で歴史も長い古豪と言っても間違いのない大国でもあります。今のロシアとウクライナの戦いで欧米はこぞって、民主主義を守る戦いだと言っていますが、ウクライナ社会主義国家に属し様々な事があった国で民主主義国家と言えるのかと言えば今は、そっちの仲間入りを目指している国家だという事の方が正確だと思うのです。仲間に入れてくれと言われた途端に「あなたも民主り主義国家だ」なんて言い出す、民主主義の国とは何なのかと思い国連の現在の国家を見るならば民主主義の国の定義など実に曖昧だという事が良く分ります。実際に権力の移譲もなく専制国家ではないのかと疑うような国家も民主主義の国家に名を連ねている場合さえあります。南米の大国ブラジルは汚職が酷くても権力争いが酷くても専制国家とは言われません。専制国家として騒がれる中国も国家が貧しい時は開発途上国として援助金を受けていて冷戦はありましたが脅威としては低いものでした。むしろ商人たちは10億人を超える人口に向かって1個一円で売れたって10億円だと中国へ売り込みを望んでいました。「清」の時代にヨーロッパが食い物にした中国が開放政策出開かれたなら、柳の下の二匹目のどじょうではと狙って一斉に近づきましたが、返り討ちのようにあっさりと中国に出し抜かれて世界経済の中での台頭を許してしまいました。当てが外れた商人たちは何とか挽回しようと政治まで巻き込んでいますが、どうして「清朝」のようにはいっていません。一方イギリスに食い物にされて、民主主義の国として独立しているインドは、10億人を超える人口がありながら貧冨の差が激しくて国が貧しいという事だけで、資本主義的投資が少なく中々世界の大国への道が出来ていません。ここで分かる事は、民主主義の陣営だと言っても貧乏国は「後進国」の名の元手下にされて国民は世界の下層民として暮らさなければならないという事です。単純に言えば、先進国でバスの運転手は、自分の家があり車も持っています、同じバスの運転手でも後進国なら10時間働いても長屋で生活に追われて暮らしていると言う格差が世界にはあるという事です。この格差は、民主主義の名の元、資本主義経済を武力を含めて制覇した欧米の既得権保護によって成り立っています。強い国が強い権限で自分たちに有利なルールを世界に押し付けているから成り立っています。例えば、ノーベルは、ダイナマイトの発明で財を成したのではなくそれを武器として販売する事で財を成しました。しかし、この200年来強権国の既得権制度の前は、鉄の発明であれ、製紙の発明であれ、黒色火薬の発明であれ伝搬と言う形で模倣され世界に広がっただけで独占的、専制的な利益を生むことは出来ませんでした。つまり今日の、先に発明した者が特許権と言う権利を与えられるルールになった時に、たくさん発明が出来る環境にあった富める国がいつまでも利益を得て、後から来た者は、全く違う方法にしなければ製品のどこかで特許に触れて利益の上前が盗られてしまうという制度体制が出来ているという事なのです。そこには、ヨーロッパの契約と言う過去が反映しています。民主主義と言っている人達の価値観は、キリスト教と言う排他的で攻撃的な背景を持っていることによります。キリスト教は国家権力と宗教が硬く結びついている宗教です。ですから、布教は国家戦略でもありました。中国の道教儒教民族宗教は思想性は高いので攻撃性は低いものです。逆に理を優先する傾向がありますから理屈っぽい感じで権力そのものになろうとはしません。インドのヒンズー教も同様に権力にまとわりつくという事があまり見られません。現代の社会は、過去のような領土の奪い合いよりも、資産によって、お金を生み出していくということが主力ですから、資産を流動的に動かすことに先にたどり着いた者がその利益を確保するためにルールを決めて、従わなければ「経済制裁」を含めた「懲罰」と「仲間外れ」にすることで権益と地位を守っています。つまり、清国もムガール帝国も攻撃性がなかったために食い物にされてしまいました。中国とインドは、カシミールなどの国境・領土問題を抱えていますから仮に戦争になった場合、民主主義国家は、インドの側について民主主義を守ると武器援助し、専制国家の中国に今のウクライナとロシアのようになるかと言えばならないと思うのです。でも、インド商人と中国商人が組んで世界に乗り出すと言い出すと大きな妨害攻撃を始めると思うのです。つまり、世界は民主主義などと言う曖昧な事で動いているのではなく、支配する国と支配される国の力関係で動いているという事です。その力関係が大きく変われば、今の世界秩序のルールも変わってしまうという事です。