知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

加害者が被害者にすり替わり新たな被害者を生んだ話

       中途採用の新任の職員が、研修中に断りもなく他の部署にチョイ抜けを一日に三回ほどしました。抜けて来られた部署が嫌がって上司に報告した事でこの新任職員は注意されました。すると今度は当日研修担当だった別の職員に猛烈に因縁を付けました。初めは相手をしていた職員も先輩として勤務中だからもう自分の持ち場に帰れと言い自分もその場から離れようとするのですが、追いかけてくるので手で制止しそれ以上来るなと言ったのですが、新任職員は制止した手が体に当たり押されたと110番通報をしました。やってきた警察官は、モニター画像を確認したうえで終了としてしまうのですが、新任職員は暴行を受けた被害者と納得せず警察に被害を訴え続けます。そして、新任職員は被害届を出すのです。しかも強硬に今度は警察に食らいついて被害を訴えるのです。被害届が出されれば、警察は一通りでも捜査しなければなりませんし、先輩職員に同情しつつ捜査をして検察に送付しなければなりません。検察もいわゆる書類送検されれば起訴するかどうかの検討はしなければなりませんから、当然先輩職員は検察にも呼ばれます。この事案の流れを見ていくと、加害者としか第三者的には見えなくても居直ったら方が被害者かのような振る舞いをして押通る現代を表していると思うのです。何故なら、自分が勝手に新任研修中に短時間とはいえ中抜けして出かけた先の職員が嫌がって通報されたことなのに、勤務中に当日の研修担当者に文句を言った挙句に、反論されると執拗に追い掛け回すので仕方なく制止したにも関わらず、「押された」と被害者になって警察を呼ぶのです。まるで昔のヤクザの手法としか言いようがありません。「とにかく手を出したらだめ」と言われますが、相手が興奮していて迫りくれば無抵抗ではいられない場合はあります。そんな時、経験でもあるのか触られるのを待ってましたとばかりに警察を呼んで被害者へとすり替わるのです。昔のヤクザはそこで金銭要求をしていましたが、この新任職員は一体何を目指していたのか分かるすべもありません。上司から注意されたことへの意趣返しであっても、職場で勤務中に警察を呼ぶなんてことまですればそれこそ多くの職員の不評を買う事は明白で自分の就労継続に大きな弊害になる事など普通に分かると思うのです。それでなくたって新任職員がトラブルを起こして目立つことは他の職員から「あぶない奴」と偏見を持たれる事は推測できる事です。個性としても、そもそもの原因が業務上の怠勤の事ですから本来なら恥ずかしい事と思っていただきたいのに、自己主張をおおっぴらにされると周りは困惑してしまいます。せめて新任研修中ぐらい普通に勤務して欲しいと誰もが思うのですが興奮してこれだけ全体のバランスを欠く対応をすると就労は困難だと思わざるを得なくなります。結局、判断されたのは試用期間中の本採用取り消しでした。すると今度は、労働基準監督署に出向いて、暴行するような職員がいて対応していただけなのに解雇としたことは不当だと訴えたのです。権利の主張としては理解できますが、これでは周りを巻き込んで大騒ぎにして一体どこで終着点を見つけたいのか、トラブルを収束させる気はないのかと不安になってしまいますし、事態の成り行きに益々困惑してしまいます。話し合いと言っても、採用には及び腰になっていますし、相手は「こっちは生活掛かってるんだ」となってしまでしょうから、とても設定の使用がありません。とにかく、他の仕事はそっちのけにして資料を持って労働基準監督署に出向くしかありません。この一連の流れの中で、本人は試用期間中の解雇となりますし、先輩職員は暴行罪で警察の事情聴取を受け、有休をとって検察の聴取のため検察庁へと引き回されます。事業所はと言うと労働基準監督署に呼ばれそれとなく注意を受けます。労基に提出する資料を作成したり本人への文書を作成する事務担当者は、多忙であっても他の業務そっちのけで優先してやらなければなりません。本人が抜け出した原因となった部署の女性は何かされるかもしれないので通勤が怖いと言いだす始末です。誰も良い事のない事態です。なんでこんなところまで拡大しちゃうのかなと関係者はくたびれただけでした。そして、この事案で思う事は、自分の行為が出発点なのに、居直って権利の主張を強くするなら、周りをどんなに振り回しても加害者の主張に合わせて事態が進むと言う事です。自分の思い込みで因縁をつけている様な事でも、被害者の如く振舞う事を誰も是正できないという事です。この様な人に関わると、何をされるか分からないから何もしない事が一番安全だという事に落ち着いてしまう事です。この一連の騒動でも、誰も良い事がなかったとしか言いようもなく、関わらない様に避ける技能が必要だとなってしまったら研修なんてできるはずもありません。加害者の暴走さえ抑制できない位の権利社会なのかもしれません。