知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

「みんなやっている」でもそれは割り込みと言うんだの話

    地方都市の遊園地に行った。一周45秒のジェットコースターは2周回ってくれる。ちょっとお得な感じですがジェットコースターとしては簡単なものですから一周ではなーんだと言うがっかり感が強いからやっているとしか思えないのですが、意外と人気で列が出来てしまうのです。8両編成16人乗りですから単純計算では、乗るのに2分、起動して1分半、降りるのに1分で、今は消毒に2分、約6分で16人ですから、4回分でも60人近くが待っていたとしても20分から30分程度で、乗車できると言う感じです。さて、次は乗車だなと分かる順位になった時に、すぐ前で一人で並んでいた女性に、ロープの外にいた女性が話しだします。しばらくするとロープを上げて入り込むのです。それって割り込みじゃないのと思っていると、前の二人がもうすぐ来る、早く来ないと、と言っているうちに5歳ぐらいの子供二人が走ってロープを潜って前に並ぶのです。流石にそれっておかしくないですかと言うと高齢の女性が「みんなやっている」と居直るような捨て台詞を言って無視するように背中を向けました。事情が分からない子供たちはこのじいさんはなんだとこっちを見ていたので、「これって横入りだよ」と子供に投げかけれと、母親なんだろう若い女性が何か言い出すので、無視する高齢の女性の背中に向けて「横入りに間違いないだろう」と投げかけると、振り向きながら、「もう帰る」と叫んで二人の子供を連れて出て行きます。順番待ちを高齢女性にさせて他の遊具でぎりぎりまで遊んでいる間見ていたのだろう高齢の男が子供の後からやってきたのと遭遇すると、大声で何やら説明を受けると高齢の男がこっちに向けて叫び出します。何を言っているのかわからないから、睨み返すと、既に子供を連れて高齢の女性は去り、若い女性が高齢の男をなだめて居ます。こっちは連れだけをジェットコースターに乗せて、乗り込み口から降りていくと、高齢の男が何か叫んでいます。こっちも「割り込みなんかするな」とばかりに反応すると、男は興奮し威嚇してきます。「受けて立つ誰でも呼んで来い」ぐらいに言うと、若い女性が、こっちに向かって「私が悪かったんです」と言いながら男に「もうやめて」と言っています。そんなところへ子供二人を誰かに預けてきたのか高齢の女性が戻ってきて、いきなり激高して叫び始めます。するとさっきまで騒いでいた男が、立ちふさがって止めさせています。結局若い女性の「もう やめて」だけが大きく聞こえる中、三人は去っていきました。推測できることは、祖母が、列に並んで番取りをして母親が先に来て合流ぎりぎりまで子供たちは、祖父と他の遊具で遊ぶと言う効率いい連携プレーで、待ち時間なしの対応をして孫に提供していたんだと思うのです。登場しなかった父親に祖母は、子供を渡して再度現れたという事だと思うのです。この言い合いは、係員の2mも離れていないところで起きているのに係員は一言も言いません。周囲の人もだんまりです。そして、何事もなかったかのようにジェットコースターは運行され、列は常に15分から20分待ちで続いているのです。例えば、祖母が抜けて母親と交代しただけなら増減ゼロですから許容範囲と言えます。子供たちが待ちきれない障害があって列からはみ出て出入りした居たのならそれは並んでいる間に存在が認識されます。祖母が、すみませんと理解を求められたら折れていたかもしれません。しかし、祖母の放った言葉は「みんなやっている」です。そう、こんな割込みは、学生がバスに並んでいる列の前方に友人がいたなら話しかけながら列に割り込むことと同じで、みんなやっているのです。でも、それは「ずるい」と言われる事でもあるのです。みんながやっているという事を言い訳にして「黙って並んでいる人が声を上げないから同意しているのではない」事が分かっていません。田舎のルールでみんなやっていてもいいけれど、孫を連れてディズニーランドでもあなたは出来ますかと問いたい。孫にとっては教育の一つですよと言いたい。70台前後の老人は、我儘な人が多くて「ずる」することを否定しません。それは、時代背景として椅子取りゲームのような環境があり「ずる」してでせも椅子を取った方がましだと言う生活をしてきた世代でもあるからです。ですからこの世代の感覚では、遊園地では乗り物に乗らなければ元が取れないと言う感覚もあるのです。時間を楽しむために遊具もあると言う感覚ではないのです。普通に並んでいた若い家族は、何やら子供と会話を楽しんでいましたし、小学生の女の子のグループは手遊びなどをずっと楽しんでいましたが、それは非常に効率が悪い事でそんなことをしていたら全部の遊具に乗れないかもしれない。フリーパス券が無駄になると言う感覚から、誰かが代表となってたった一人で順番待ちをして効率よく乗物に乗ることが優先されるのです。遊園地で待ち時間がある事がストレスで仕方がない世代と、遊園地では待ち時間もわくわくでリラックスできる世代には大きな違いがあるのです。つまり、リフレッシュするために行く遊園地で順番待ちストレスとしか感じない人は行くべきではないのです。孫二人をジジババが抱っこしたり菓子を食べながら待つのも遊園地の楽しみの一つと感じられず、分担で一人で順番を取り、孫は遊具に乗ったら次の遊具へならジジババは係員と変わりません。楽しむと言う遊園地で遊具に待ち時間なしで乗る事しか考えられない世代は、横入りであろうと割り込みであろうと平気なのですが、孫にしてみれば、ジジババと遊園地で楽しんだと言う思い出にはならないと思うのです。