知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

狸が聞いている公務員のご都合の話

  猫より大きい痩せてるなと思う動物がゆっくり歩いているのでよくよく見ると狸の顔をしているのです。昼間っから狸がエサ探しなどしませんから変だなと思い、さらに近づいて見ると、疥癬で毛が抜けて一部の肌が見えている子狸の様なのです。夜行性の狸が人が寄って行ってもすぐに逃げ出さないのは、目や感覚器もやられ始めているのかなと感じて何とかしなければと、まずは、保健所に電話をしました。昔は野犬対応などしていたと思っていたのですが、今は役所だと言われ、役所に電話すると、役所の中でたらい回しにされて、4か所の電話番号を教えられ、そのたびに始めから説明の繰り返し。やっと係に繋がったら、係が云うのは、所在が確認できているなら捕獲に行きますが、今確認できていないなら無理ですと言われ野生の動物を捕獲が来るまでずっと監視続けられないので諦めました。それから4日後の祭日の金曜日に狸が現れたので、背負い籠をかぶせて捕獲、再び担当の部署の携帯電話に連絡すると、全く出ません。24時間対応の区役所へ電話して事情を話すと、休日対応の警備員へ。引き下がらず話すと次の部署へ、そして、今日は祭日なので土・日後の月曜日まで待てと言い出します。野生の動物捕獲に、役所の捕獲係が来るまで監視していなければだめと言われたから、捕獲したのに今度は、休日だから来ないと言い出します。しかも、祭日の金曜日。月曜日に来ると言うなら、3日間飼育しろといっているのと同じと抗議すると、人を集めないと出来ないのでと言う。捕獲している狸1匹、一体何人必要なのかと不思議に思いながらに待っていると、二人の捕獲員がやってきました。ぶっきらぼうでご機嫌の悪い二人は、さっそく捕獲した後で、「今日は休日で、何とか人が集められたからいいけれど集められない場合もある。動物の疥癬は人にうつらないし、病気なのだからほっておいても死ぬから捕獲しなくていい」という事をわざわざ捨て台詞のように言い出すのです。思わず、人家のそばで野生動物が病気で死んで、それをカラスや猫がついばんで、他に伝染性の病気を持っていたらどうするんですかと問うと、ただただ、休日に人を集めることは難しい事しか言わないから衛生管理や野生動物相手に何を言っているのかと腹が立ってきました。公務員としては、発見の通報だけなら休み明けまで待てと言えたのに、捕獲なんてしたから無理やり集められて捕獲に来なければならなかったことが、余程不満なんだとしか思えない態度を取り続けます。人間の休日に合わせて野生動物は暮らしていないし、北海道の鳥インフルで狐が死んだように、新型コロナウィルスだって動物から人間に感染したものだと言う事を考えれば、野生動物の中で感染症が広がらないようにするのも一つの大事な感染症予防だと思うのです。でも、祭日に呼び出された二人にとっては、捕獲なんて余計な事をしなければ来なくて済んだのにと言う思いしかないんだという事しか感じられないのです。野生動物の捕獲や飼育は原則一般人には禁止されている事からすれば、公的機関は、それこそ年中無休の体制を整えて、気持ちよく対応していかないと、自由に移動し、街中に表れたならもっと大騒ぎになると思うのです。もしこれが夏で、スズメバチの巣が見つかったりしたなら、結局すぐやらなければ被害が出てしまうと対応せざるを得ないなどがあるのですから、24時間とは言わないまでも野生に対する対応は、昼間ぐらいは何時でも対応する位の体制が必要だと思うのです。捕獲で首絞められぐったりした子ダヌキは檻の中でどうでもいいやり取りを聞きながら、祭日なんだから来なければいいのに、公務員ちゃんと休めと思っていたのかもしれません。