知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

しがみつく男の話

 「俺はいつ辞めてもいいんだ」と言う幹部職員ほど、いざ辞めてくれと言うと激しくしがみ付きます。他者に「俺は男だ」と武勇伝と説教する奴ほど、女々しく潔い態度など見ることはできません。そして、「俺は何度も辞めると言ったが上から止められた」と「上」との関係を誇示、自慢し今度も「上」が止めるからお前の立場がなくなるぞと言うような含みある脅しさえもしてくるものです。高齢で物忘れが多くなった幹部職員に、そろそろ身を引いてもらえないかと話したところ、その場では分かったと了解したのですが、後日からトップに毎日のように面会を求め、「辞めます」と言いながら、くどくどといろんな言い訳を語って「引き留める」言葉を引き出そうと躍起になりました。トップと親交のある関係者に当日から自分は辞めると言いふらし引き留めてくれる人やトップに考え直してほしいと援護してくれる人を探し回りました。その度に、愚痴と非難と自慢を繰り返して事業所の名誉も自身のイメージもどんどん劣化させていることにも気が付きません。一定の経営をしている人なら幹部職員が退職勧奨されるには経営上の理由があるという事ぐらいは察しがついて、感情的な事ではないぐらいわかります。それでも本人は、退職勧奨する奴の人間性から仕事ぶりまで非難し、もう退任の挨拶状を配らなくても十分すぎるほどに言いふらしまくるのです。しかし、関係者は、誰も慰留の声を上げてはくれないのです。本人は、突然言われたので、動揺して辞めると言ってしまったとまで後日話があるというから行ってみると言いだします。「俺はいつ辞めてもいいんだ」と普段も言っているのですから動揺することなどないはずで「こっちからおさらばだよ」でいいはずだと言いよると、「辞めるって言ってるだろう」と言い出す。まるでこちらが撤回するのを誘引しているような話し合いに担っていくのです。繰り返し前置きは「辞めるんだけど」と言うのですから、動揺していようと突然言われようと幹部職員として辞めるそれで終わらないのは、ふつう「しがみついている」という事ではと言うと「しがみつくなんてことはない」と断言します。辞めるんだったらぐずぐず言わずに辞めるだろうとはっきり告げると、今度は「お前だってこれはどうなんだ。俺は言うぞ」と脅しにかかってきます。こんなこと思っていたのかと裏の顔が見えて尚更こいつはだめだと感じながら「どうぞお好きに」と聞き流して、言わしてもらうがこれほどの損害が出ていると話しても、言い訳ばかりを延々と述べるだけです。最後は「口では負ける」と言うから実績でものを言えと言って席を立ってしまう事にも。席に戻ってしばらくすると「引継ぎはしなくていいか」と腹いせのようなことを言ってくるので「そんなのは社会の常識」と一喝すると黙って自席へ。心の中では、引き継ぐほどの仕事を最近はしていないでしょとも思いましたが、ここは我慢。幹部職員ですから、その待遇に応じた働きがなければ待遇の解除は普通です。一般職員並みの待遇でいいというなら辞めなくてもいいのですが、それであんたのプライドは保てるのかいとこっちが逆に聞きたいところです。昨日まで「偉そうに」していて今日からはみんなと同じですなんて出来ますかと聞きたいところです。そして、とうとう、トップに訴えてもだめだと分かり、周りからの援軍も来なければ、中に入って仲裁してくれる人もいないと分かると、「後足で砂をかける」ようなことを陰でこそこそ誹謗中傷を繰り返すのです。その一つ一つが伝わってくると、もっと早く辞めさせておけば良かったと言う後悔の方が先に立つのは残念至極そのものです。この人に辞職勧奨して失敗したと思わせる言動は、砂粒の一つ分もないのも残念至極です。もう、年齢的にも幹部職員として雇用したいという事業所もないでしょうから、自宅でのんびりすればいいとしか言いようがありませんが、肩書がなくなった幹部職員は意外と寂しいことになるとも言われています。若い時は、事業所を背負っているという自負でもいいのですが、高齢になったら事業所が自分を拾ってくれているぐらいの自覚があれば、期待するほどの成果や効果がなくても「昔はすごかった」と言う遺産ででも存在の価値がありますが、遺産を食いつぶすほどにしがみつくのは「みっともない」と思うのです。