知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

座敷牢から施設牢なんて管理者辞めろの話

「埼玉、新潟、広島、兵庫各県の公的な知的障害者施設で、一部の入所者を1日20時間以上、外側から施錠した部屋に閉じ込める対応が常態化していることが23日、共同通信の全国調査で分かった。いずれも県立施設や県の外郭団体である社会福祉事業団の運営施設。広島では24時間施錠という人がいるほか、埼玉、新潟、兵庫では長時間の施錠が10年以上続いている例が見られた。『強度の行動障害のため自傷や他害行為があり、安全面からやむを得ないなどと説明している』が障害者を1日23時間閉じ込め、『安全のため』は本当か?」と言う記事が掲載されました。ここで重要な視点は、福祉施設においては誰が利用者を守るかということだと思うのです。入所施設では家族の目が行き届くことはありませんし、現場では何が起きるかは分かりません。障害があって真実を述べられない施設に暮らす利用者の権利と利益を一体誰が守るかということです。どんな目的でどんな人を入所させているのか知っていて現場を指揮しているのは、高い給与を貰っている管理職だと思うのです。現場は、人間同士の営みですから、感情的なアクシデントは多様な形で起きます。それを小さなうちに把握し解決しておくのが施設の管理者の重要な役目だとも思うのです。例えば、生活支援で職員が利用者を注意することは、次には𠮟責になり、次には怒鳴り声にと拡大ないしは激化すると仮定するのは普通ですから、管理者は職員の利用者に対する態度が傲慢にならないように敏感でなければなりません。そうでなければ、利用者の利益を守ることは出来ません。本来は、管理者自身が、個別にちゃんと利用者に会っていれば、長時間拘束されているということなど即座にわかることですし、そんなことは既に虐待になることを職員に指導しているなら、職員もどうすべきかについて問題提起し施設としての課題として検討されているはずです。管理者が利用者の生活の場を巡回、個人面談、聴取をきちんと行っていれば、どんなに重度で言語がなくてもその生活の雰囲気がわかります。服装が乱れて居たり、居室の環境がどうであるかを把握していたなら、管理者としてどんな生活か想像できますし、管理者が巡回しているなら職員の不適切な言動に出会う事も偶然あって注意する事も出来ます。そういった緊張感が施設にあれば、職員も簡単に利用者を閉じ込めておけばいいなどと言う対応などしません。例え利用者が攻撃的な人であっても、簡単に感情が高ぶったからと手を出すことはしません。しかし、何かの機会に手を出したことの振り返りを管理者が対応しないと、後は興奮しなくても手を出すことに対する後ろめたさがなくなっていきます。施設のどんな虐待行為も、初期の段階で管理者が受け止め対応しているなら大事にはならないと思うのです。現場任せで放置するから起きるのだと思うのです。私が言うのは、長時間拘束しているという事実は、虐待に対して鈍感だからできることで、その鈍感な感性を育成したのは管理者の言動であり仕事ぶりだと思うのです。この長時間閉じ込めは、実行していたのは職員ですから加害者は職員ですが、そんな職員を育成している管理者こそ問題だと思うのです。障害が重く家庭にいたときは座敷牢のような生活をしていた人を、支援サービス施設の牢に入れるなんてことを管理者が容認しなければ実現しない事ですだと思うのです。そして、このような新聞報道があっても施設牢を続いているような管理者は辞めさせるべきだと思うのです。障害者を飯の種にして公務員として高給を食むべきではないと思うのです。