知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

突然草取りをしていい気分の人の話

 先日職場の小さな花壇を見てがっかりしました。この小さな花壇は、幅30センチ、長さ1メートル20㎝程度で正門の横に体裁程度についているものです。この職場の99%の職員は自家用自動車通勤ですから道路から正門へ入るときに前後の車に気を付けても花壇がある事さえ気が付かないようなものです。帰りは門のコンクリート塀の道路側ですから見つけることも出来ません。ですから、そこに花が咲いていようと雑草が生えて居ようと気にかけるにはよほどの関心がなければならない環境なのです。事実この3年間でこの花壇の雑草取りを私以外に行った形跡など一度も確認したことがないのです。そんなことで私の独占物のような気持ちで雑草ばかり育てながらも時にはチューリップなどの花を植えていました。最近は、一鉢120円のシルバーリーフを購入して、出入口に近い側と真ん中に植えて、その間に、マツバギクを頂いてきて差し芽をしていました。さらに、近所で咲いていた百日草の種を昨年とっておいたので、シルバーリーフ・マツバギク・シルバーリーフ・百日草と並んだ状態で夏を終えようとしていたのです。差し芽のマツバギクは、夏の暑い中雑草に埋もれたせいか確かに根がついて新しい目と葉が雑草の中に結構見えて安堵していました。百日草は、大きな1本が雑草の中で立ち上がり蕾が見えました。それがある日突然に、抜かれた雑草と共に端に小山と積みあがっていたのです。流石にシルバーリーフは花と思ってくれたのか抜かずに残っていましたが他はすべて雑草と分類されたのか完全に横になってしおれていました。小さな墓標のような山を崩すとマツバギクがへなへなにはなっていましたが、葉にはまだ緑が残っています。もう一度同じ場所に植え替えです。さきそうだった大きい百日草はとても駄目だと思いましたが、小さな百日草は何とかならないかと兎に角土の中へ。きっと本人は、「正面門の横の花壇、誰も管理していないようだし正面でみっともない」とボランティアの気持ちで「雑草を取り」をしてくれたんだと思うのです。そして、すがすがしい気持ちで立ち去ったと思うのです。でも、私の中では、昔風に言うなら「小さな親切、余計なお世話」そのものなのです。普段気にもかけていないのに何で断りもなく余計な事をするのかと恨めしくなってしまいました。でも、こんなことは仕事場では、よくある事だと思い出しました。突然に「書庫整理しておきました」と報告されてどこに何があるか分からなくなったり、知らぬ間に倉庫の整理がされて必要なものが廃棄されてしまったり、職場では何かの拍子で業務に空白が出来たとき職員を遊ばせてはならないと懸命に考えて、突然思い立ったような整理をするってことがあるのです断りもなく。そっちは暇でもこっちは忙しくて立ち会えないと言うのに「仕事しました」と言う顔で得意に報告する場面に何度か会ったことを思い出しました。大概の場合は、整理などを命じられても「嫌々仕事」としか思っていないので普通はお茶を濁した程度で済みますし、業務で草取りしろと言われたなら「避けたい仕事」ですから、被害は最小限で済むものです。特に清掃なんかは、罰かの如く指示されますから、これでも清掃したのと言いたくなるような出来が業務の場合です。しかし、善意の自発ほど怖いものはありません。驚くほど丁寧な仕事で、これだけの仕事をして呉れたらどんなに評価が上がるか分からないと思われる内容なのです。逆に、犯人探しをしても誰も親身になって情報もくれませんし、折角やってくれたんだから感謝すべき程度の反応です。二週間もしないうちにマツバギクの根が付いていました。小さかった百日草がダイダイの花を咲かせました。でも気づいてくれてはいないと思うのです。何故なら、この花壇に関心があるなら、自分が折角除草した後がその後植え直されて戻っている事に気が付くはずだからです。その時だけ「いい事をやった気持になる」のもいいのですが、その花壇に思いを寄せている奴が他にもいるかもしれないという事ぐらい想像力を持ってもらうと助かると言うのが感想です。ボランティア・。ゴミ拾い永続性が難しいんですよね