知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

自己肯定感強いと好戦的になるの話

 欧米に比べて日本人は、自己肯定感が低いとされて、自己肯定感を高める教育が必要だと語る著名な人は多くいます。でも、そんな人でもホームレスが自己肯定感がどんなに高くても評価はしません。要するに分相応の自己肯定感しか求めていません。その証拠に、世界一幸せな国がブータンと言われ王様迄来日したのに、ブータンに学べとは言わず、へぇーどんな得点なのかね程度の反応しかしませんでした。仮にこれがドイツやフランス・イギリスなら、反応は違っていたと思うのです。つまり、欧米を優位としている人達は、欧米のような生活が前提で、山の中の田舎もんが何を言おうと、経済的に貧しい国がどんなに幸せでも関係ないのです。ですから、日本と比較するのは欧米とであってアジアの国では無いのです。そして、文化や経済状況などのベースもなくざっくり、欧米好みの「あなたは幸せですか」「自分に満足していますか」「自分には長所がありますか」という質問をして、肯定的な回答が多いほど自己肯定感が高いと分析したと言うのです。そこで調べてみるとこんな文章が見つかりました。「米国人は幼い頃から、自分に自信を持ち、他人に負けないように自己主張するように育てられる。そのため小さい子どもでも自己主張し、それが良い子だから、みんなそうした方向に自己形成していく。一方、日本人は、幼い頃から、思いやりを持ち、自分勝手な言動は控え、協調性を身に付けるように育てられる。そのため小さい子でも友だちの気持ちを考えて行動する。それが良い子だから、みんなそうした方向に自己形成していく」とざっくりとまとめましたが、この文章だけなら欧米型の自己主張が出来る教育の方が何となく優位な感じを受けます。ではこの教育によって育った欧米の大人の社会はどうなるのかと言うと次のようになります。「欧米社会では、強烈な自己主張をして、自分を大きく見せ、自信満々に振る舞わないと生き抜いていけない。遠慮したり、人の気持ちを配慮し自己主張を控えたりしていたら、競争に負けてしまう。あくまでも自己主張によって求めるものを奪い取らなければならない」という事です。そして、日本が譲り合いの社会なのに対して、欧米は奪い合いの社会なのであるとまで言われてしまうのです。この見解では、自己肯定感と自己顕示が混同されている事が明確ですから、正しくはないのですが皆が自己主張をしたところで妥協点がなければ社会は動きませんから、当然譲り合いもあるはずです。それを民族比較した時に自己肯定感が高い民族程文化や経済において優位に立てると言うのは歴史的には間違いだと思うのです。欧米が世界のリーダーのようにふるまっているのは、産業革命後200年ぐらいで侵略と押し売りで財を成したからで成り上がり者であることには間違いないのです。欧米人は遠慮なく自己主張し、自信満々に振る舞うことが自己肯定感が高いとみられるなら虚勢を張っているとしか思えない言動までもが自己肯定とされてしまいます。それは、自己肯定ではない自己顕示ですから、他者に負けまいとする競争社会に生きて行けば、当然の如く好戦的になるのは当たり前です。この100年間の世界の戦争をみても欧米が引き起こしているものばかりです。中東の長い戦争も、ベトナムの戦争も、欧米人が譲らず自分の国益だけを主張する結果です。これが子供の時の教育によるものなら、欧米の教育は間違っています。新聞報道の概略ですが「オクラホマ州の下院議員候補32歳のアビー・ブロイルズ氏は、友人の娘らが企画した少女たち8人が集またバレンタインデーのパジャマパーティで、泥酔し少女たちを怒鳴るなどの問題を起こしたが、地元メディアに対し、ワインと一緒に飲んだ睡眠薬のせいで幻覚を見ていたなどと弁解し、私の行動により傷つけてしまったことに心から謝罪しますと謝罪したかと思うとすぐに、今回私が起こしたと言われている事態は本当の私がやったことではなく、メディアによる政治的ネガキャンだと主張しオクラホマ州民のために闘うことをやめるつもりはない」と宣言したとするのです。これは明らかに自己肯定感ではなく、競争社会の弊害です。自己肯定感が他者攻撃になるのは欧米人でも否定する事だと思うのですが、子供の教育は、大人社会でのルールを教えるものですからその社会を反映しているという事は正しいと思うのです。ですから、自己主張が強く育てられた子が大人になって武器を持たされたら必ずしも自己主張の為に武器を使用するとは限りませんが、好戦的にはなることは考えられます。今の世界情勢で考えてみるなら、欧米の教育が、世界の戦争の原因の一つであることは間違いなく、欧米の教育に憧れる日本人には、世界の平和の為なら、自分勝手な自己主張は未熟者のすることとみなされる日本人の教育の方が寄与できると思うのです。