知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

だから女はだめなんだと嘆いただろう人たちの話

   小室夫妻の経過の中で、権力を動かしている男社会信奉者の人たちは、だから女はだめだと強く思われたのではないかと想像してしまいます。小室眞子氏の行動で思う事は、男に眼がくらんでしまい、天皇制の権威などすっ飛ばすような事を意地でもやるし、権威としての儀式を吹き飛ばしてしまう等の行動に出られると、過去の皇統存続最大の危機といえる道鏡事件を思い浮かべたに違いありません。皇統存続を第一に考える人々にとっては、男に騙されて、平民の血が天皇になる事でもあったら天皇制は御仕舞です。血統の正しさが根拠でしかない天皇制にとってそれは別家系になってしまうという事でもあります。これまでも、継体天皇だけでなく、南北朝の分裂で皇統について明治新政府が見解をしなければならなかったように、繰り返し国家として検討しなければならなかったこともありますし、明治天皇も疑われているように、皇統が疑われる事件は沢山あったにもかかわらず、疑いのままで乗り切ってきたのです。だから、女性天皇制もなどと軽々しく述べるものではないと言うメンバーにとっては、全く苦々しい内親王としか思えなかったと思うのです。皇統の原点は男系血の継続ですが、性そのものが秘儀の世界にあってDNA確認をしていない時代には身内がそうだと言えばそれしか確認の方法はありませんでした。その意味では、天皇なんて長く近習だって下を向いていろと言うぐらい顔を直接見る事なんてほとんどなかったのですから政治の表舞台で活躍でもしない限り入れ替わっていたって誰も分からなかったと言うのが現実だと私は思うのです。だから、天皇陵を発掘は絶対に許可されませんし、人骨があればそのDNA検査で現在の天皇の血統が正確だと証明すればいいのですがそんなことは絶対に許可されません。ですから、皇統がどこかで入違っていると言うのは話は繰り返し言われてしまう事でもあるのです。一方、天皇家と言うのは近親結婚の世界でもありますから血が濃いという事もあります。ヨーロッパの王家もそうですが、庶民の女に手を出す王は数え切れませんが世襲の中では格が低く中枢の血は濃く保たれていたという事もあります。日本でも、妾制度と言うスペアー制度で守ってきた皇統ですから、それなりに意義はあるかもしれません。戦後50人近い皇族が臣下になる事で近親婚は低下して庶民からの女を皇后に出来る事になったのですから、変な血が混ざってしまっても仕方がないと言えばそれまでですが、皇統にとっていちばん忌避されるべき「穢れ」が小室眞子氏の態度によって襲い掛かられ、形式と格式が唯一の根拠の皇統を穢したという事は間違いありません。小室眞子氏が臣下となったと言ったって、死ぬまでルーツはついて回るのですからこの後何をされるか分かったものではないと危惧を抱いていたって普通ですし、庶民になったのですから干渉も可能と考えている人はいると思うのです。某国並みのスパイがいたなら小室氏はアメリカの砂漠の中で交通事故にでもあっていたかと推理小説並みに飛躍できるのですが日本の権力維持機構には暗殺までは組み込まれていないのだなと証明された気がして安心しました。とは言っても、若造一人に人質に取られる可能性のある女性皇族は危険だという事をしみじみ感じたのではないかと思うのです。鈍重な態度で図太い信念を持った若造に陶酔してしまう女は手に負えないと。そして目が覚めるまで迷惑を掛け続けるに違いないと思っていると思うのです。そこには、天皇制そのものが時代の中で存続の危機が迫っていると思いもあるからだと思うのです。例えば財政。私有財産があってその利益によって生活をしていないという事です。今日の天皇制は、税金によって経営されています。イギリスの王族のように私有財産が主たるものではありません。当然、左翼政権になって税金は使えないと兵糧攻めにあったなら確実に廃止となる可能性があります。実現していない左翼政権がそんなことは言ってはいませんが、中国でもロシアでもフランスでも王政は廃止されていますが王政を利用する価値がないとしただけで権力は継続して存続しています。ですから日本の権力者は、明治維新の時も「朝敵にならない」があって天皇制を利用したように、この時代にあっても「錦の御旗」が重要と考えている人は大勢います。その錦の御旗の権威が落ちてしまう事は誠に誠にゆゆしきことなのです。小室眞子氏の様な、社会の報道やネットなどを通じた執拗な攻撃にも鈍重な態度で図太くわが道を行くことが、皇統として行っているならまさに称賛の嵐でしょうが、逆転してしまうと手に負えない痛手です。そんな男社会優先主義者にとっては、「だから女はだめなんだ」と言う一方で、若き次代の天皇候補者が姉の真似をしないようにするにはどうしたらいいかは頭の痛い事だろうとふと思うのです。