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知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

一時保護所は子どもの集荷所ではないの話

   虐待を受けている子どもを家族から引き離す「一時保護」を児童相談所がより積極的に行えるよう、厚生労働省は保護者の同意を原則としないなどの見直しをした新しい運営指針を全国の自治体に通知しました。これは、両親から虐待を受けて自ら保護を求めた男子中学生について、親の同意が得られなかったなどの理由から保護を見送り、男子生徒がその後、自殺したとうことからの対応ですが、一時保護所がどんなところか知りもしない人が、自分たちの責任をただ通知として下に押しつけたのと変わりません。本当は、一時保護所の整備を行うでなければならないのです。何故なら、はっきり言って児童相談所の一時保護所は最悪だからです。児童相談所の守備範囲は、最近は5割が虐待となっていますが、過去には非行が多く、非行は今でも、3割程度います。さらに、養護としての障がいや教育としての発達問題、等々あるだけでなく、年齢差も幼児から児童・少年・青年まで関わるのです。どれほど発達や子どもの特性を考えたなら幅広いかは専門家で無くても分かります。しかし、実際の保護所では、虐待児対応とか、非行対応とか、障害児対応とかの設備も人も揃えてなんかいないのです。一応長くて2ヶ月となっていて、どこかの施設に振り分けるか家庭に返すかを判断する間、生活させておくと言うだけの機能しか持っていないのです。児童相談所の一時保護だから専門的な職員がその子にあった支援をしてくれると思っていたら大間違いなのです。そんなところへ何の歯止めも無く児相の職員に不安だと思われた入れられる子どもの心の傷の方が危険です。

 児童相談所の一時保護所は、場所にもよるでしょうが、外出はもちろん禁止、散歩程度で出るときも集団行動、子供同士の会話は禁止、食事の時も会話は禁止、部屋の窓のカーテンを開けたり触れる事も禁止。なんてルールがまかり通っているところです。それは、非行児童に対しての対応なのですが、外にいる非行仲間が誘いに来たり、示威行動を児相に掛けたりとか、保護所で知り合って地元に帰ってつるんでさらに非行に及ぶなんてことがあったからで、非行対応としては正当なのかも知れませんが、怒鳴り声にも敏感に反応する虐待を受けた児童や対人関係で混乱する発達障害の児童や養護の児童にしてみたら、ここは刑務所かと思っても仕方が無いような環境なのです。つまり、その子の保護された理由に関係なく、8畳間程度に4~5人が自分の私物も持たされずにいきなり隔離されるというのが実態です。特別な理由があって保護されているのに、特別な理由に合わせた設備も人材も何にも用意していないのが一時保護所なのです。虐待の子が、ほっと出来る環境にはほど遠いのです。働いている職員も、非行の子が逃げ出したりしたらと言う思いがありますから、なんとか押さえつけることについついなってしまっているのです。こどもの為だと言いながら、実は、大人の事情を、押しつけた酷いルールでこどもは大人に振り回されて、子供を守る場所のように見えて子どもが傷つくような実態が今の保護所にはあるのです。子ども達が親から逃げてでも来たいような場所ではないのです。少なくとも、子どもの特性に合わせた設備と専門職がいて対応できるように国は基準を変えるべき時に来ています。どうせ一時保護なんだから、衣食住さえ確保できれば良いなんて考えで、連れてくることばかりに許可を出しても、受け皿が最悪なら、子ども達にとっては、二次被害に遭ったようなことになってしまいます。一時保護所は、どこかへ送られていく荷物の配送場のような体制ではなく、子ども達にとって、社会の一番暖かい窓口で無ければならないのに、現実は、収容並です。通過だからこそ大事にしないと、その印象が大人への印象として一生残ってしまうことを国は知るべきです。