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知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

見えない視聴率より企業の社会還元としてのテレビの話

   テレビの視聴率はうさんくさいと誰もが思っていますが、誰もが何となく信じて視聴率でテレビ番組の話題をすることはよくあります。そんなうさんくさい視聴率を、テレビが番組として取り上げたり、批判することがないのは、日本で唯一視聴率を調査している、ビデオリサーチ社が、今から40年ほど前に広告の電通博報堂、民放キー局5社を中心としたテレビ局20社や東芝が出資して作った会社だからなのです。いわば自分たちの業界の会社で、身内が独占的に視聴率を発表しているだけなのです。過去には、アメリカのニールセンという会社がありましたが、民放キー局との対立で2000年に撤退してしまい、日本の風土に合ったお抱えの調査会社の独占となったのです。しかも、うさんくさいとみんなが見ている根拠は、ビデオリサーチ社が、調査の方法も手段も何もかも非公開にしているからです。はっきり言うと本当に調査しているのかと疑問を指摘されても仕方が無いぐらい秘密ばかりで、実際にやっていると言う何の証明もしないのです。この事は本来のテレビ報道なら大騒ぎになっても良いのですが、誰も何も言わないのは、利権が絡んでしまっているからです。そして、全てが不透明なブラックボックス状態なのに、テレビ関係者はこの数字に振り回されているのです。もし選挙の速報のように各テレビ局が独自に調査しているなら、その誤差を含めて検討し原因の究明も出来ますが、1社のみで全てが非公開ですから、数字の信憑性だって全くない話なのです。話としての視聴率調査方法は、家庭に視聴率調査用の装置を設置し、その装置で一定時間に視聴しているチャンネルを記録、電話回線を通じてビデオリサーチ社に送信されるとし、統計学上の全国で3000件とか都内で600件で済むと言っていますが、それだって誤差の範囲はとても大きいのです。完璧に視聴率を把握する事は今日の技術では可能です。しかし、一向に改善されないのは、全世帯を調査すれば視聴率はもっと劇的に低いとか、テレビを付けていても見ていないという事がもっと多いとか、が分かるとテレビ局が困るからとも色々言われていますが、取り敢えずCMを流している企業に説明する唯一の数値になっているのは事実と思われます。むしろ、実際の視聴状態には、CMになった途端にチャンネルが切り替えられたりしてCMと購買の関係は、テレホンショッピングなら明確に分かりますが、視聴率=CM効果とは必ずしも結びつかないことは企業の方が分かっていることです。制作費負担と広告販売とが確実に結びついているなら、企業にとってもどれだけの人が見たかは重要ですが、これまでも販売だけでなく、企業のイメージとしてCMを利用している企業も多くあります。売ることばかり考えている企業からすると、CMで視聴率が下がるのは納得できないでしょうから、視聴者をつなぎ止めるために、CMに入る前に「衝撃の映像」などと期待を持たせてCMに入るなどの工夫もテレビ局はするのですが、終わってみると大したこともなくCM嫌いへと繋がっています。日本民間放送連盟は、プライムタイムの番組内で放送できるCMの時間量を定めていて、5分以内の番組なら1分以内、10分以内の番組なら2分以内、60分以内の番組なら6分以内となっているそうです。それでも「少しでも嫌われているCMを増やすために、54分の番組と6分の番組で構成して、1時間の番組内で8分のCMを放送できるように工夫しているそうです。だいたいは、15秒で次々と変わっていきますから、うっとうしく感じるのが普通の人では、当たり前の感覚ですからテレビCMの価値がどんどん下がっていくのは時代の流れだけではないと思われます。みんなで、同時に同じ情報に触れるテレビの良さだったのですが、そんなことを言っていたお茶の間は遠い過去の事になりました。

 問題は、番組の価値ではなく、買い上げてくれる企業の投資だと思われます。戦略として商品の知名度を高めるという意味では投資価値としての視聴率は重要ですが、企業のイメージを高めると言う事では、視聴率よりもよい番組に投資していると評価されることが大事だと思うのです。商品である番組を、皆様に無料で提供しているのは私の会社ですよと言う事がもう少し進めば、うさんくさい視聴率よりどんな番組を応援している企業かということのための番組購入になると思うのです。今日の、価値観の多様性からすれば販売目的だけのテレビ放送には限界があると思うのです。知識者は、有料放送が浸透し、視聴者は見たいものをカネを払って見るようになってきているといいますが、やっぱりお金がなくても社会資源としての情報が得られる手段が残されていることは大事だと思うのです。様々な番組を色々な人が視聴出来ることが、テレビにはあって、より多くの人が見て、商品が売れるから番組を買うではなく、無料の情報源として企業が社会資源のサポートの一つとして提供することもこれからは必要になってくるのではないかと思うのです。企業が過去には地域のお祭りを支援していたように、社会全体のサポートとして、テレビ制作者達が見せたいと願っているテレビ番組を応援する時代に来ていると思うのです。