知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

eスポーツなんておだてるから見失う劣等感の裏返しの話

 eスポーツというのは、電子ゲームをスポーツ競技として格上にしようと言う試みで、海外では1980年の頃にコンピューターゲームが出来るとスポンサーが付いた大会が開かれる頃から始まったようです。最近では、オンラインタイプのゲームが多く、日本でもスポンサーが付いたことから、プロのゲーム選手なんて成り立つようになったという事ですが、2018年に一般社団法人日本eスポーツ連合が設立されたあたりからただのゲームオタクが表舞台に出てきたと言う感じです。このゲームをオンラインで行っているところが配信される事でお金になると言う仕組みも出来たようです。ですから、自分の部屋で独り言を言いながらゲームをしていたゲーム青少年がスタジオでゲームしているようになったと言う事でもあります。一人で部屋でオンラインゲームをしている限りは独り言で何を言おうとどうでもいい事ですが、スタジオで行うなら相応の作法は必要で本音を出すなら批判、非難は覚悟の上でやるべきです。ゲームであっても勝負事ですから勝ち負けで悪態をつく事など当然で素の自分が現れるという事になりますが、他者を傷つける言葉しか教わらなかった教養のない本性が現れるという事もあります。つまり、相手に下品なヤジを飛ばすような言葉ばかりが身についていると油断すると簡単に化けの皮が剥がれるということです。そもそも、ゲームばかりやっていて勉強しないと散々たたかれてきたコンプレックスのゲーマーが煽てられているのは、スポンサーの金儲けに乗せられているだけだという事を理解していない事に問題はあると思うのです。報道では、ゲーム配信中に不適切発言をしたとして、批判を浴びたeスポーツプロチーム「REJECT」のSaRa選手(20)が、「なんでそこクリアリングすんの? 障害者やろマジで」との発言が配信中に流れ、契約解除となったという事です。もう一例は、プロのたぬかな選手が「(男性の身長が)170ないと、正直、人権ないんで。170センチない方は『俺って人権ないんだ』って思いながら、生きていってください」といいさらに、「…いつもの配信の身内ノリで言葉が悪くなっちゃいました、ごめんなさい~…」と投稿しましたが、非難され契約解除とされました。このたぬかな選手はメディアに登場する機会も多く、『プロゲーマーの社会的地位が向上することを目標にしています』と言っていたという事です。この事に対して記事では、ネットリテラシーに詳しい国際大学GLOCOM客員研究員の小木曽健氏がこんな見解を紹介しています。「例えば、昔から歴史のある芸能界やプロスポーツ、ビジネスといった、分野と比べてあまりにも歴史が浅い業界で、完全にプライベートな時間に、今回のような問題発言をする人がいても驚きませんが、それはオン・オフの使い分けを炎上してしまったプロゲーマーたちは、身に着けることなく、表舞台に立ってしまったのだと思います」としていますが、これも本人たちと同じ内容で間違いだと思うのです。「アマチュアだろうと」「ノリだろうと」「完全プライベート」だろうと、人権感覚は今日基本的な社会性なのです。だから、ゲームしかやっていないから社会の事は分からないなども通用しませんし、一般人相手に商売しているスポンサーは、ゲーマーの置かれている状況ではなく一般人の感覚で企業イメージを大事にさっさと切るのです。スポンサーは、ゲームを応援しているのではなく、販売に利用できると踏んだから投資しているだけだという事が理解されていません。ゲームばかりやっていてと非難されてきたコンプレックス青年が、ゲームでも生活が出来ると言うスポンサーが出てきて、ゲームをしているだけでファンと言う観客が歓声を上げることに勘違いし始めたと言うだけだと思うのです。スポンサーとしては、無作法でどんな態度であっても商売と関連していなければ放置してくれますが、宣伝と言う基準に当てはまらなければ簡単に淘汰してしまいます。誉められたことのないゲーマーがeスポーツなんて煽てられてスポンサーがついて動き始めたならオリンピックと同様にスポンサーの方を向いていなければならない事を知らなかっただけで、歴史の浅さなど関係ないと思うのです。要するに、お金が回っていることの意味など誰もが直接関与していればすぐに分かる事です。自分たちもまた利用されているという事の上で、善意で投資しているのではない事に気づき、プロスポーツとして生き残っていくことを考えなければなりません。使い捨てのプロと言う世界の中に入ったからには、ゲーマー時代の不要として扱われたコンプレックスで粋がるのではなく、一般人の感覚を持たないと次々と消費されるだけだという事に気づくべきだと思うのです。ゲーマーの味方のように解説する偉い人たちもゲーマーを飯の種にしているだけで尊敬などしていない事を知るべきです。スポンサーが付いたという事、プロになったという事が、社会的地位が向上したことにはならないという事も知るべきです。河原乞食と言われた芸能者が、これだけ努力していても社会的地位が向上したのはほんの一部だという事を知るべきです。世の中では、誰でも知っているという事より知らない人の方が権力を握り社会を動かしており、表舞台でライトを浴びている方が実社会では、地位のない使い捨ての兵卒だという事を知るべきです。劣等感の反動で勇み立つと簡単にしっぺ返しをされるという事です。