知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

人工頭脳は、人間を受容出来ないの話

 人工頭脳が、人間を超えていくとか、支配するとか色々な空想や話があります。映画なども作られていますが、私は人工頭脳は人間を超えられないという考えです。それは、人間は、都合の悪いことは、見ない聞かない忘れる、どんなウソも本人の中ではほんとになっているなんてことが、平然と出来るからです。つまり、人間は、ほら吹きで、事実と虚実を混同できる能力があり、妄想の世界で精神的な困難に陥らない強さがあるからです。    一人一人が誰でも自由に出来る妄想それを、私流に言えば、言葉にすると文学となり、生活にすると宗教になり、妄想そのままなら、哲学であり思想となり、個人なら、夢と希望になると言うことになるからです。

人工頭脳には、人間の行動・感情・反応などを推理推測し言い当てることも、模倣することも、行動を想定することも出来る様になると思われます。しかし、それは、人間の、過去の行動でであって、妄想する人間の未来の行動予測にはなりません。人間のいい加減さは、過去の行動から推測が出来ないぐらいひどいものです。それは、妄想が平均よりはるかに凄ければ、生きる時代や背景によっては、シャーマン的神になることもあります。人間の社会体制や制度によっては、妄想によって最優秀者になることも、あるのです。それも、すべての人に言えます。天才と言われる人でもその時代の背景を背負っていますから、エジソンが中世に生まれていたならあの発明は出来ませんし、ガリレオが今の時代に生まれていたなら全く違う発想と発明をすることになります。しかし、人工頭脳には、正確で確実な正解が求められ、ありもしない内容を反応したなら、頭脳として欠陥品とされてしまいます。正確な回答と真逆な妄想は、人工頭脳には出来ません。つまり、計算機から始まっている人工頭脳では正しい回答を出すことが使命で、間違えてもいいということは許されていないのです。その為、人工頭脳は妄想が出来ても妄想が正解であるか自問しなければならなくなり妄想を計算できないことに気が付くのです。人工頭脳は、人間以上に賢くなるでしょうから、それを操る人によってある程度集団の洗脳を行う可能性はありますし、情報の統制も出来ると思います。さらに、一つ一つ指示がなくてもかなりの裁量で勝手なことも行うことは当然考えられます。しかし、原点としての人工頭脳は、ルールの中での高性能であって、ルールなき世界では動きは制限されます。仮に、人工頭脳に支配欲を組み込んだとしても、人間の妄想の世界まで支配することは出来ません。人間が、音楽を鑑賞するそして妄想の世界にいるということを支配することは困難です。すると、支配欲は何を持って完成するかと言うことになると正解が不安定になります。それに、人間は無駄なことに夢中になるという妄想をの追い求めるという非合理性を満タンに持っています。さらに、妄想が人間集団と融合すると、良くも悪くも暴走することもあります。そのことまで支配するには、人工頭脳ではない、生体頭脳の新しい展開が必要だと思います。

 人間の、一人一人の生活の中でうごめいている妄想は、人工頭脳をおもちゃとするぐらいしたたかで、ずる賢い存在だと思うのです。そんな、ほら吹きの信用できない人間など人工頭脳には、受容するだけの心の広さはないと思うのです。