知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

気持ち悪いは感染する話

 今目の前に、ミミズを差し出されたら触れますか。カラスだったらどうですか。過去に触ったことがある、触ってみたいという探求心のある方ならちょっとした冒険として触ってみる可能性はあります。でも、そこに複数の人間がいたなら状況は一変します。特に誰かが「気持ち悪い」と言い出せば、もうそれだけで見世物のようになって仕舞います。一人一人の許容範囲はとても広いのに、グループになった途端、グループの雰囲気が場を支配してしまいます。誰かが、誰かを「気持ち悪い」と言うと何の根拠も無く、知らない人でも気持ち悪いものだと思い込ませることが出来ます。食べ物でも、ウナギは誰も気持ち悪いと言いませんが、ドジョウなら気持ち悪いと誰かが言えば食べようとはしなくなります。感覚や感情がグループの中で見えない糸で規制線を張り巡らせていきます。そしてこの規制線を消すことが困難になります。感染した「気持ち悪い」は、人に罰のように覆い被さることがあります。

 ミミズもカラスも外観だけで気持ちが悪い、縁起が悪いと言われてしまいます。気持ちが悪いのはあなたの自然に対する無知が生んでいるのだと言う事が出来れば、自然の中にもっともっと知りたいことが隠れていることが判ると思うのです。対人関係でも、感情任せで、言ってしまった「気持ち悪い」が感染しないワクチンがあるといいと思うのです。