知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

呼び名の話

日本では元々呼び名は身分を表すものでした。敬語や謙譲語の前提は、固定された身分としての上下関係を日常的に明確にすることにあります。明治維新を目指した志士たちにも当然、身分の違いがありリーダー的であっても封建制度の中では下級武士となってしまう事から、「君」と言う呼び方で身分を前提とした呼び方を止めたのです。そして、太平洋戦争後に、新時代の呼び方として「さん」呼びが提唱されたのです。日本では呼び方は、未だに身分を表すことに拘っています。社会で「くん」と呼ばれるか「さん」と呼ばれるかでそこにはどっちが上という意識が明確に働いているのです。常に敬語を含めて、どっちが上、誰より上、誰より下を意識していなければならないのです。

一方で、公平や差別を無くそうと言う学校なんか、教師が学生を呼び捨てすることで俺が上と言っているのです。比較して上下を日常的に意識する社会は粛々と続いているのです。公平・平等から始まってはいないのです。