知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

母親出てきてこんにちはの話

   機会があって、高卒1年半の職員がうつ病になったことで、二人の母親と面談することになりました。二人の娘は、同じ部署で、仲良く二人で連れ立って訪れた病院でうつ病の診断書を貰い、事務に提出しましたので、この後どうするのか尋ねると、事務がやり方を教えてくれない、教えて欲しいと言うので、医師がどんなつもりでこの診断書を出したのか良く聞いて下さいと伝えたら、後日それぞれの母親から、まだ勤め1年半程度で詳しいことなど分からないのだからどうしたら良いのかちゃんと教えるべきだと言うので、行動は本人達が起こしたことだし、申請方式だから、何を申請したいのか明確にしてくれないと答えようが無いと回答しました。すると、すさまじく怒って、病気になったのはそっちの性で、こっちは被害者なのに何という態度だと言う調子で、一人の親は電話の側に控える娘に何度も確認しながら、話したことまで聞いていないと言い出すので、話したときの二人と面談して確認すると言うと、母親が、私も行って良いですかと聞くのでどうぞと返しなから、父親まで来てくれれば丁度良いのにと思いました。当日は、母親達はそれぞれに、子ども達は経験が無いのだから教えるのが当然で教えない職場が悪いと繰り返します。こんな風に娘が職場でどんな位置にいるのか、組織はどう評価しているのかも推し量ることなく、母親と言うだけで、娘は被害者だと言い出す様な人に、どんな親切に対応しても、後日少しでも不利なことがあったら、助言が悪い、教え方が悪いと責任転嫁されかねないので、労働法に則って何を申請するのかちゃんと自分たちで決めてから相談すべきと繰り返しますがそれが通じません。話し合うほどに、職場の悪口になり職場は職員を守る義務があると譲りません。この二人は何しに来たのかなと話しをしながらつくづくとおもいました。どんなに職場の悪口を言ってもいいのですが、職場は学校のように授業料を頂いている立場ではなく、働きに応じて給料を払うだけで、ノーワークノーペイが原則で、長期に亘って休職したいという職員に対してそんなに親切なわけがありません。しかも、職場に相談もなく勝手に病院に行くなど自分から行動を起こしているのですから、最後まで受動ではなく能動で調べて行動すべきとしか思えないのですが教えることが職員を守ることだと言い張るのです。職場は、公平は求められますが、平等ではないということも分かっていませんでした。そしてどこの職場だって職員に不満を聞けばいくらでも出てきますから、病気になった原因が職場にあるというのなら、労災として申請すればいいし、休みたいだけなら、有休休暇を使う方法もあります。休職は、通常無給ですから、それでも良いのなら、傷病手当を受ける方法もあります。しかし、どの方法も一長一短あって、不利益が発生することがあります。それだけにどの方法にするかは自己決定が最も優先されます。しかもそれは中立の方、つまりは社労士とか労基とか相談しないと難しいことです。職場としては職場にとって都合のいい説明しか出来ないことは当然のことですから、本人の申請に基づいて事務手続きをするしかないのです。聞きながら、職場の問題をこんなに並べて、この親のストレス解消にはなったとしても、休んだ後で、職場に復帰するつもりで娘がいたのなら、どうするつもりなのかとしか思えませんでした。客と店のトラブルならもう二度会うこともないからと嫌な時間が過ぎればいいと待てばいいのですが、この後仕事に来るのは、本人で母親が付いてくることは出来ません。当然上司としては同一部署で同時に疾病が発生は困惑の対象ですし警戒もします。周りも親が乗り込んで来たんだと面倒な人と風評は流れます。二人の親は延々と職員を守る義務があると言いますが、お二人のその行為が、ますます我が子が守られないことになるのではないかとしか思えないのです。話す内容が、我が子の面倒を見てくれていないと訴えているようにしか聞こえないのですが、学校のいじめの様な問題ではなく、職場ですから職場として労基に基づいて最善を尽くしていますとしか言いようがありません。ついには、そんなに面倒見が悪いところに拘る必要もないのではと言葉が出てしまうと、改善する気もないと非難します。あなたのお子さんの面倒を見るために改善するつもりはないと口まで出かかるし、別段引き留めたい人材でもありませんとも言いたくなってしまいます。母親たちの言葉は、普通辞めるときに言う台詞としか思えないだけに、悪口・嫌みを言い改善しないと非難して、休みが明けたら出勤させるということも理解しがたいことでした。同席した娘本人は、就業規則も、病院もちゃんと調べ、2人で行った。診断書を出せばいいと言われたから出しただけだと言う。スターとするならゴールはどこときちんと設定すればいいと思うのですが、診断書さえ出せば後は職場が面倒見てくれると思っているようです。親も子も労基法に、自分たちは守られていると思いこんでいますが、労基法は労使が対等ですから、双方に義務と責任があることが分かっていません。職場に、いきなり診断書を突き付けて明日から休みますと、引き継ぎもせず、事前に決まっていたローティション勤務も反故にして、休すみに入り、事務手続きを事務に聞いても教えてくれないのは職員を守る義務違反だと言い出す親子に、職場が好感など持つ分けがありません。現場は交代勤務要員を急遽探しお願いし、業務の不備を無くそうと努力せざるを得ません。迷惑と思うのも当然で、娘の側に立って考えることまでは行きつきません。それほど、解雇というのはハードルが高くて、期待もしていないし、引き留める気もないような職員でも、親子含めて話し合いと言う経過を持たなければならないのです。