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知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

人の話は聞かない弁護士の話

 テクニカルタームという言葉は、特定の職業に従事する人や、ある特定の学問の分野、業界等の間でのみ使用される専門用語のことを云うのですが、私が出合った弁護士が語る話はそんなものばかりでした。例えば、「不法な行為」と「不法行為」とは意味が違うというのです。不法な行為と云うのは、「法規に違反する行為」の意味で、「不法行為」は民法709条の要件を満たす場合で、何らかの法律上の制裁が課せられる行為だというのです。具体的には、ティッシュ1枚を盗む行為は、盗むという不法な行為ですが、窃盗罪として処罰しなければならない社会的相当性に当たらないので「不法行為」には当たらないということのようです。犯罪として処罰に該当するだけの「構成要件」が満たされていなければ、犯罪行為でも犯罪にはならないということです。弁護士は仕事として法律に照らして不法行為に当たらないと弁護することが多いのでしょうが、その習性のまま、社会参加されると周りはとても困っているということが起きます。弁護士というだけで社会的地位がありますから、日本の風潮として肩書の偉い人を並べたい様々な法人の理事や諮問会議の委員などに選出されたり依頼されたりすることも多いようですが、現場を全く把握もせずに引き受ける人も実際にいるのです。私の経験では、社会福祉法人の理事や福祉関係の諮問会議などにも必ずと言っていいほど弁護士という肩書の方が並んでいることがあります。そして、その発言は自信たっぷりで、押しつけ的なのですが、現場を何も知らないんだなということが度々ありましたし、反論でもすると、ムキになって長々と語ることが多く、誰もが触らぬ神にたたりなしで対応していました。

 大変難しい司法試験と言うぐらいですから、弁護士は頭のいい人だと誰もが思っていますが、私の経験では、以外と自己主張が強くて人の意見を聞かない人で、口論で負けることが大嫌いで、専門家のための専門家の世界みたいな論議をする人達と言えます。そして、なんでも知っているように誰もが接するからなのか、それこそ知ったかぶりの話をテクニカルタームの習性丸出しで語るのです。こんな事は、一般の人には関係ない言葉遊びの世界だと思う様な事を本人は、得意満面で教師のように語るのです。ですから、こんな話になるのです。借金をして返さないのは民法上「違法」ですが、返すと言っていればこれは犯罪ではありませんし、賭博は犯罪ですが、パチンコは、「ただちに違法とはいえない」と言います。現場は今解決しなければならない事に苦労しているのに、その現場の雲の上の会議ではこんな習性の人たちが専門家として言いたい放題なんてことが起きていたりしました。考えてみれば、独立して事務所を持っている弁護士は、依頼があって仕事となりますから、資格はあっても依頼がなければ収入には繋がらず、顧問弁護士など一定の収入が確保されなければ、誰でもが訴訟なんて簡単に起こしませんから案外不安定な職業の一つとも言えます。それに広告活動もしにくいでしょうから、名を売る場として法人の理事や諮問会議の委員は都合がいいのかもしれませんが、現場の介護なんてしたくもないと思っている弁護士の自己主張に困ったことがありました。訴訟では、人権派という弁護士が体罰職員を弁護しているなんてこともありましたし、障がい者施設が建つといっただけで、地価が下がると苦情を言ってくる弁護士もいると聞きます。私があった弁護士が特別なのかしれませんが、テクニカルタームの様な話では、現場は理解できないと思うのです。弁護士との相談が時給何万円なんてことで仕事していると人の話をじっくり聞く習慣さえなくなるのかもしれませんが、地に足の着いた話ができるようになってから社会的ポジションに名を連ねてもいいのではないかと思うのです。日本の風土として、肩書があれば仕事に困らないということもあるのでしょうが、肩書で信頼や尊敬を得られるとは限らないということも現実だとも思うのです。肩書のない人間がこんなことを言えば、遠吠えのように聞こえますが、自画自賛の肩書からもの言うのではなく、相手が贈りたい肩書を自覚したならテクニカルタームではない物言いもできるようになると思うのです。