知ったかぶりの話し

知ってるつもりの思い込みの感覚に、非常識な横やりを入れて覧る試みです

他人の人生をもっと真剣に考えたいの話し

 東京都の障害者相談支援の資格研修に参加しましたが、途中で退場させられ、結果未了の無資格なのに東京都の相談支援者の為の研修会に、参加しました。図々しいしいと知っている人は思うかも知れませんが、あの時も参加の意思があるのに、東京都心身障害者福祉センターの職員から拒否されただけなのですと付け加えておきます。

 研修会は、東京都の情勢説明と法的説明があり、事例が報告されて、グループワークと福祉局の定型パターンでした。本当に福祉局は、グループワークに「こだわる」のです。座学の他は、グループワークしか学習方法を知らないのかとさえ思えてしまいます。何故なら、中身はグループワークでは無いからです。実態は、社会で言うと名刺交換会、福祉の会合で言うと交流会、現場で言うと井戸端会議みたいなものにしかなっていないからです。今回も、私の参加者したグループは7名、一人は欠席し事前にグループ分けされた名簿には、リーダーが指名されています。しかもリーダーは既に何を話し合うか指示されています。打ち合わせも終わっています。ここまでは、グループワークの形式として通常なのですが、ここでグループワークの注意事項が説明されるのですが、「皆が公平に発言する・他者の発言に耳を傾ける・他者の話に割り込まない、頭から否定しない、専門用語で相手をなじるのは駄目」等々、みんなでゴールしようとした小学校の徒競走と同じ発想なのです。全く、一つのテーマや課題を討議して勉強しようとする気など無いのです。給与が支払われている職員が集まっていると言う感覚が無いのです。複数の意見が出て討議すると言う事は失敗ぐらいにしか思っていないのです。

 だから、事前に申し込みを受けているのに、参加者の実務経験も実績も関係なくグループメンバーを決め、仲間内をリーダーとして配置し、円満に終わるように誘導するのです。私のグループのリーダーは一つの事業所の代表並みの経験者、そこに今年4月から勤務しているという新人の参加者。経験値が違いすぎれば、話は一方的になるのは普通です。結局この女性は、ベテランリーダーのお話を拝聴するだけで自分の意見なんか一言も言えませんでした。どう公平なのか全く分かりません。他方、関係者で経験はあっても今回の趣旨について事業所の方針で実施していない方は、実施していない理由を言っても仕方が無いし、意見を求められても実施した方が良いと言えば、自分の事業所批判になるし、実施しなくても良いなどと言えば、都の方針に背くのかと言う事になるから、当たり障り無く発言し、二人の公務員は、自分の職務内容だけ話しました。これで反論する人など絶対にいません。そして、私はと言うと、事例の障害者対応の不備について話しましたが、それはリーダーにするりとスルーされました。私の話が重要だと傲慢になっているのでも、手前味噌で自己陶酔した意見を言ったのでも無く、事例発表しながら質問は受け付けず、事例発表者が他のグループのリーダーとなって仲間内で和気藹々としながら人の人生の相談に乗っていることに疑問を抱いていたからそこを取り上げましたが、その発言は、この会場の非常識な発言としか受け止められなかったからです。この会場の常識は、研修会の定番事例報告を折角やってくれた面々にお礼を言うべきなのに、「何真剣になってるんだよ、空気の読めないやつだな」と言う事なのです。人の人生に口出しするのは難しいのに、障害を持って十年以上病院の入院や施設の利用をしていた人が、自立すると言う事が簡単に上手くはいかないのはみんな知っていることです。この事例発表でも半年で失敗しました。その反省よりも関係者の労苦を称え少し冗談を交ぜながら笑顔で報告することに私はその時も少し怒っていたのかも知れません。失敗した障害者のアフターケアはどうしたのか、何故失敗したのか、どんな生活だったのか聞きたいことだらけです。でも、補助金を貰った事業としての自立支援は失敗しても、関係者はちゃんと収入になっているし、本当はこんな報告などしたくないし、報告のスライド作りなどで大変な手間が掛かっている、それに質問などして今後報告するやつがいなくなったらどうするんだ程度の仲間内の事情が何か透けて見えるのです。こんな会を勤務時間にやって、日々の仕事では困難な事例で悩んで、利用者と十分に話し合える時間も取れないのに、上辺だけの和やかな会は、何の討議もせずに終わるのです。